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  • 執筆者の写真井上大辅

平和の行使

彼らの言い分は、自衛権の行使だ、ということらしい。

あの壁の中にはテロリストとテロリスト予備群しかいないから、閉じ込めるんだそうだ。


戦勝国は、自衛の名の下に、敗戦国の人々を閉じ込め、少しでも抵抗すれば何十倍にもして傷めつける。これをずっと繰り返してきた。


強権を持つ者が発動する自衛権は、いつでも必ず、弱い者を抑圧するという暴力になる。どうやっても強権を脅かすことなどできないであろう遠くの弱者を抑圧することが、何の自衛になるのだろう。権力者の言う「自衛権の行使」というきな臭い言葉の本質を、今のイスラエルに見ている。


同じようなことを、ちょっと前の日本の総理大臣が言ってた。

彼はそれを「積極的平和主義」という言葉で表現していた。


悲しみや憎しみが膨れ上がっていく苦しみに、人間はいつまで持ちこたえられるのだろうか。あちらこちらで生まれる「自衛権の行使」が、いつか丸く収まるだろう、とは考えづらい。

憎しみを克服し、苦しみの連鎖を断ち切るにはとてつもないエネルギーがいる。個人ならまだしも、国家や集団ともなればそれはより難しい。


虐殺を即刻やめて欲しい。

超積極的に平和を願う。

苦しみの連鎖を断ち切るエネルギーをどのように蓄え、どこに向けたらよいかを断言できなくとも、超積極的にそのエネルギーを生んでいきたい。


「よいお年を」とは言いづらい。

それは私の問題であり、お前の問題である。






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